口腔メンテナンスで生きる喜びを①

春日部市豊春駅前の歯医者、チャーミー歯科春日部でございます。

とある興味深い記事を読みましたのでご紹介します。

とある高齢の方のお話です。ご家族より、おそらくもうあまり長くはないかもしれないが、最後に少しでも好きなものが食べられたら・・・と訪問歯科にて口腔ケアを希望されていました。

誤嚥性肺炎を繰り返し、口からほとんど食べなくなってしまったため、口腔内は乾燥し、痂皮と呼ばれる古い粘膜の層がびっしりこびりついていました。

(通常唾液による自浄作用により古い粘膜は流されていくのですが、唾液が減るとこの自浄作用がうまく働かず、溜まってしまうのだそうです。細菌がすみつく場所となり、不衛生なのです。)

歯茎もやせ細ってしまい義歯が合わなくなっていました。

そしてご本人も度重なる誤嚥性肺炎、入退院で憔悴しており、生きる活力を失っていたのです。。

このような場合、どのように寄り添ってケアをしていけばよいのか、悩んでいたそう。そんなときに奥様から聞いた話が、

初めてデイサービスに通う日、ご自分で義歯を入れようとしていたのに合わなくなっており入らず、落胆していたという話。

もしかしたら歯がないご自身の姿が恥ずかしいのかも・・・

と気がついたそう。

歯がないと唇が内側に入ってしまい、実年齢よりも上に見られる可能性もあります。

なにより、以前の自分の顔と随分と違うように見えたのではないでしょうか。

このとき診療にあたっていた歯科医師は、尊厳を守る義歯が作れないだろうか。そう思ったそうです。

義歯は、ただの噛むための道具だけにとどまらず、もっと様々な役割を果たしているのだと思いました。

もう少し続きます。