骨粗鬆症の話(続き)

春日部市豊春駅前の歯医者、チャーミー歯科春日部でございます。

骨粗鬆症の危険因子についての説明の続きです。

長くなってしまい申し訳ありません。しかしとても大切なことですので最後まで書かせてください🙏

前回はカルシウム不足、ビタミンD不足、塩分の過剰摂取について書きましたが今回は過度な飲酒、喫煙、運動不足について書いてみます。

 

お酒が好きと言う方は多いと思いますが、飲みすぎてしまうこともリスクとなります。適量なら体温を上げたり食欲を増進させて美味しく食事がとれるなど悪影響はありませんが、過剰に飲んでしまうとアルコールの利尿作用で尿と一緒にカルシウムも排出してしまうのです。

適量、というのは正直人それぞれだと思いますので、ガイドラインを書いてみますね。

日本骨粗鬆症学会の『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2015年版』には、1日のアルコール摂取量が24g以上の男女で、骨粗しょう症による骨折リスクは38%上昇し、大腿骨近位部の骨折は68%も上昇したという研究が紹介されています。

24gのアルコールを飲み物に置き換えてみると、ビール大瓶1本(アルコール度数5度の場合)、日本酒1.1合(アルコール度数15度の場合)、焼酎なら120ml(アルコール度数25度の場合)となります。この量を毎日飲んでいるという場合は飲み過ぎ、という事になります。

ではどのくらいなら大丈夫なのか?と言いますと、厚生労働省が策定した「健康日本21」による適切なアルコール摂取量(1日あたりの最大値)の約20g(ビールなら中瓶1本、日本酒1合、焼酎110ml)程度に留めておくと良いでしょう。休肝日を作ることも大切ですよ。

  

喫煙も危険因子となります。

タバコには2000種類以上の有害物質が入っていると言われていますが、その中でもニコチンは全身の血流を悪くします。その結果、胃腸の働きが抑えられてしまい食欲をなくし、カルシウムの摂取量も減り吸収が妨げられます。

女性は骨から血液中へのカルシウムの流出を防ぐ女性ホルモン(エストロゲン)の分泌を妨げてしまいます。そのため喫煙習慣のある女性は、骨粗しょう症のリスクが喫煙しない女性と比べより高くなります。

喫煙している人の骨折リスクは、禁煙した人や喫煙していない人の約1.3~1.8倍になるといわれています。

ちなみに、骨粗鬆症は女性の方が発症する割合が多いです。閉経すると女性ホルモンであるエストロゲンが大幅に減少し、カルシウムを骨に留めておくことが難しくなるため、骨粗鬆症のリスクが上がると考えられます。

運動不足もリスクとなります。

運動をして骨に適度な負荷(圧力)がかかると、骨をつくる細胞が活性化するためカルシウムが骨に沈着しやすくなります。

反対に運動不足だとカルシウムが溶け出し、骨が弱くなってしまうのです。

また、運動をして適度に筋肉をつけておくことは転倒防止にもつながります。骨折から寝たきりになってしまうという方が多くいます。普段からウォーキングをしたりスイミングやトレーニングをすることが骨粗鬆症や寝たきり防止に繋がるのです。

特にスイミングはお勧めです。泳ぐことが苦手という方はプール内で歩くだけでも良いです。水中なら浮力が効いて地面を歩くよりも膝や腰に負担がかかりませんし、水の抵抗があるため負荷がかかり、体感よりも全身運動になっているのです。

どうでしたか?

色々や危険因子がありましたが、普段の生活習慣を見直すことで予防できる可能性が上がります。

是非今一度自分の生活習慣や食習慣を見直し、骨粗鬆症を予防しましょう!