ガムを噛むことがトレーニングになる!?
春日部市豊春駅前の歯医者、チャーミー歯科春日部でございます。
岡山大学の研究で、食道がんなどの手術のあと、ガムを噛む咀嚼トレーニングをすることで、術後の口腔機能の低下や合併症を抑える効果があると分かってきました。
食道がんの手術は、手術を施す場所が頸部、胸部、腹部と広範囲であり、消化管手術の中でも特に侵襲が大きく、誤嚥などの術後合併症リスクが高い手術です。
近年では、内視鏡やロボットを使用した低侵襲手術が行われ、術後合併症の低減が図られていますが、術後合併症の予防は重要な課題となっています。
これまで、歯科医師や歯科衛生士が行う専門的な口腔清掃を主体とする手術前の口腔管理が術後の感染予防などに有用であるとされていました。
もちろん専門的な口腔ケアはとても大切です。
今回の研究では、専門的な口腔清掃に加えて、患者自らが楽しく簡単に実践できる「ガム咀嚼トレーニング」が、口腔機能を向上させ術後の合併症を予防する可能性が示されました。
1日3回約5分間ガムを噛むと嚥下機能が有意に向上
ガムを噛むことで術後の舌圧低下が予防されただけでなく、手術によるダメージがあっても舌圧が向上しましま。
さらに、ガムを噛むことで術後の発熱期間が有意に減少したことも明らかになりました。
ガムを噛むことで嚥下機能が有意に向上し、ガムを噛まなかった場合と有意差はなかったものの術後の誤嚥や肺炎が少ない傾向だった。ガムを噛むことによると考えられる合併症やデメリットは観察されなかった。
これらのことから、食道がん手術前後のガムを噛むトレーニングは、術後の嚥下機能の低下を安全に予防し、さらには嚥下機能を向上させて、術後の誤嚥、それに続く発熱、肺炎を予防する可能性があると考えられました。
ガムを噛むことがトレーニングにもなるってすごいですよね。
術後だけでなく、口腔機能が低下してくる年代にも有効です。
キシリトール入りのガムを噛むことでむし歯予防になったり、唾液を分泌させることによる自浄作用も期待できます。
当院でもガムの取り扱いがございます。