日本でサプリメントに使用できないもの

春日部市豊春駅前の歯医者、チャーミー歯科春日部でございます。

 

世の中にはたくさんの種類のサプリメントが販売されています。

また、海外製のものを個人輸入する方もいらっしゃいますよね。

今回は、日本ではサプリメントに配合できない成分をご紹介します。

 

■DHEA

デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)は副腎で生成
され、女性ホルモンであるエストロゲンや男性ホルモンであるアンドロゲンの前駆体となり、「若さと活力」に関連するホルモンとされています。

ピークは男性では 20-24 歳、女性では 15-19 歳であり、そこから男女ともに着実に減少していくことが報告されています 。

結構若いうちから減り始めてしまうので、サプリメントで〜と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。

また、 DHEA には筋力増強作用があるとされており、国際オリンピック委員会では筋肉増強剤のひとつとしてドーピング薬物の対象となっています。

虚弱な年配女性に DHEA を 50mg/日摂取させて運動と組み合わせたところ、下肢機能に焦点を当てた複合スコアである Short Physical Performance Battery スコアの改善がみられたことも報告されています 。

活力や筋力に影響する DHEA ですが、海外ではこの成分を配合したサプリメントが市販されています。

しかし、国内においてはサプリメントの成分として使えないだけでなく、2019 年から個人輸入についても規制されていますので注意が必要です。

 

■メラトニン

メラトニンは脳の松果体で合成されるホルモンで、アミノ酸のトリプトファンを前駆体としています。

トリプトファンは体内で幸せホルモンとも言われるセロトニンに変換され、そこからメラトニンが合成されます。

メラトニンは睡眠と覚醒において重要な役割を果たしています。

国内においては「専ら医薬品」として使用されている成分なのでサプリメントには使用できません。日本では、小児期の神経発達症に伴う入眠障害の改善薬として用いられています。

つまり、健康をサポートする目的ではなく、治療を目的とした医薬品扱いになるのでサプリメントには使用できないのです。

 

海外では医薬品やサプリメントとして利用されていますが、摂取後に頭痛、めまい、眠気、悪夢、神経症状、胃腸症状等の有害事象が報告されることもあります。

フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は、炎症性疾患又は自己免疫疾患の患者、妊婦、授乳中の女性、子ども、眠気が安全性の問題となる可能性があ
るものについては、メラトニンを含むサプリメントを
摂取しないことを推奨しています。

2023 年時点、日本でメラトニンは個人輸入が可能ですが、副作用等に注意して使用する必要があります。

■活性型ビタミン D

ビタミン D は食事だけでなく、日光(紫外線)の照射を受けることで合成されます。

主に、骨粗鬆症やビタミン D 代謝異常に伴う諸症状に
対して利用されている活性型ビタミン D は医薬品であり、サプリメントの成分としては使用できません。

 

つまりこちらも医薬品として扱われる成分なので、サプリメントには使用できません。

 

■消化酵素

私たちが食品を摂取し、消化・吸収・代謝を行う際に
多くの化学反応が関わりますが、それには触媒となる
酵素が必要です。

特に栄養素を体内へ吸収するために
は「消化酵素」が重要なはたらきをしています。たん
ぱく質にはプロテアーゼ、脂質にはリパーゼ、糖質にはアミラーゼなどの消化酵素がはたらきます。

プロテアーゼなどの消化酵素は医薬品成分のひとつであり、日本国内では食品の加工目的等を除き、サプリメントの成分として扱うことはできません。

 

海外ではサプリメントとして利用されていても、 日本国内でサプリメントに使用できない成分は実は多くあります。

現在では手軽に海外のサプリメントを購入できる時代ですが、日本とは異なるルール、原料表示の違いや添加物の規制の違い、副作用等のリスクもありますので安易な個人輸入には注意が必要と言えるでしょう。

当院でも様々なサプリメントを取り扱っておりますが、国内製造された安全な成分のものをそろえております。