「歯が浮く」ように感じる原因とは??

こんにちは。春日部市豊春駅前の、チャーミー歯科春日部です。

本日は、皆さんも一度は経験したことがるのではないかと思われる「歯が浮くような感じ」についてお話ししたいと思います。

 

歯が浮く感じってどんな感じ?

「歯が浮く」という言葉は、日本語の慣用句としてもある種の不快感を表す言葉として使われていますが、実際に「歯が浮く」ような違和感を感じたことがある方も多いのではないでしょうか?

慣用句のもともとの意味は

「酸っぱいものを食べたり、不快な音を聞いたりした時に、歯の根が緩んで浮いたような感じになること」

と言われておりますが、そのほかにも

 

 

  • 疲れているときや風邪をひいたときに、歯が浮いたように感じる
  • 歯の治療後、歯が浮いたような感じが続く
  • 硬い食べ物を食べた後に、歯が浮いたようになる
  • 緊張している時に、歯が浮いたようになる

 

など、人によって、さまざまなシーンでこの違和感を感じていらっしゃいます。

それでは、なぜ、「歯が浮いたように」感じるのでしょうか?

 

「歯が浮く」ように感じる原因と対策

歯が浮くという感覚の主な原因は、 「歯根膜」という組織がダメージを受けてしまったことによるものです。

歯根膜とは、歯と歯を支えている骨との間にある膜のことで、噛んだ時の力を分散させるクッションの様な働きをしています。

また、この膜の中にはたくさんの神経や血管、リンパ液などが流れており、歯に栄養を送り届ける役割も果たしています。

しかし、何かしらの原因でこの歯根膜がダメージを受けてしまうと、歯根膜は、血液やリンパ液の流れる量を増やしてそのダメージを回復させようとします。

流れる血液やリンパ液の量が増えると、歯根膜自体も厚くなります。これが、「歯が浮いたように感じる」原因となるのです。

それでは、それぞれの症状について、主な原因と対策についてご紹介していきます。

 

疲れているときや風邪をひいたときに、歯が浮いたように感じる

歯周病や、根の先に膿が溜まっていることが原因であるケースが多いです。

疲れているときや風邪をひいたときに歯が浮いたように感じるのは、普段は身体が持つ抵抗力によって抑えられていた炎症が、体の抵抗力が落ちることで抑えられなくなってしまい、症状として表れて来てしまったことによるもの。

疲れや風邪が治れば歯が浮いた感じもなくなるのでなんとなくそのままにしてしまいがちですが、炎症が抑えられているからと言って歯周病や根の先の膿がなくなっているわけではないので、歯科医院でしっかりと診てもらう必要があります。

歯周病の場合は、歯科医院での定期的なメンテナンスとご家庭でのブラッシングで改善する場合も多々ありますが、根の先に膿がある場合は自然に治ることはありません。むしろ、放置していると膿の袋はどんどんと大きくなってしまいます。

症状が進んでしまうと治療も難しく、大掛かりなものになってしまうので、症状が軽いうちに歯科医院で治療して貰うようにしましょう。

 

歯の治療後、歯が浮いたような感じが続く

神経の治療をした後、2-3日ほど歯が浮いたように感じる状態が続くことがあります。

これは神経の治療の際、歯根膜にダメージを与えてしまうことで、歯根膜がその傷ついた部分を治そうとして、血液やリンパ液を大量に送り込むために起こる症状です。

治療をしてもらった歯に違和感があるとどうしても不安になってしまいがちですが、一過性のものですので通常は2-3日で違和感もなくなります。

しかしながら、痛みが出る場合や症状が長引く場合は他の原因も考えられますので、一度担当歯科医師に確認してもらうようにしましょう。

 

硬い食べ物を食べた後に、歯が浮いたようになる

おせんべいなどの硬い食べ物を食べると、歯が浮いたように感じるという方もいらっしゃいます。

硬い物を食べると、歯に過度な力が加わり続けることになってしまうため、歯を支える歯根膜もダメージを受けてしまうためです。

歯根膜がダメージを受けると、歯根膜がそのダメージを受けた部分を回復させようとして血液やリンパ液を大量に送り込むために歯が浮いたようになるのです。

通常は、なるべく歯を使わないように安静にしておくことで症状も徐々に治まってきます。

 

緊張している時に、歯が浮いたようになる

過度な緊張状態にあるときや、ストレスを感じている時に、歯が浮いたような感覚を覚える方もいらっしゃいます。

これは、緊張やストレスを感じたときに、無意識的に歯を食いしばってしまっていることが主な原因と考えられます。

歯を食いしばるという行為自体は無意識化で行われていることがほとんどですので、ご自身ではなかなか気が付きにくいかもしれません。

しかし実は、食いしばりの際にかかる力は、食事の際にかかる力のなんと10倍以上! 特に食いしばりのクセがある方は、1日に何時間も過度な力を加え続けていることになるため、歯根膜にダメージを与え続けてしまうことになるのです。

食いしばりの治療法として一般的に行われているのは「認知行動療法」と「ボトックス治療」が挙げられます。

 

食いしばりの治療法1、認知行動療法

認知行動療法とは、自分が食いしばりをしているという事実に自分自身が気付き、食いしばりをしないよう自ら習慣を修正していく方法です。

具体的には、「食いしばらない」などと書いたポストイットを、壁などの日常目にするさまざまな場所に張り付けて置き、そのポストイットを目にしたら歯を離す、という事を繰り返し行い、習慣化させる方法です。

治療がうまくいけば症状の根本的な改善につながりますが、あくまでご自身の努力次第になってしまう事や、効果の即効性に欠けることから、なかなか治療の効果を得にくい方法と言えるかもしれません。

 

食いしばりの治療法1、ボトックス治療

ボトックス治療とは、ボツリヌス菌から抽出されるたんぱく質の一種を過度に緊張している筋肉に注射することで、一時的に緊張をほぐす治療法です。

ご自身ではなかなかコントロールできない無意識での筋肉の緊張を抑制し、歯にかかる力をコントロールすることで、噛んだ時の歯への負担やダメージを和らげることができるのです。

患者さまの努力に左右されずに治療結果が出ることや治療の即効性も高いことから効果を感じて頂きやすい治療法と言えますが、残念ながら保険治療の対象外となってしまうため、他の治療法と比較すると費用は高めです。

当院では、今までいろんな歯科医院で治療をやってみたけどダメだったという方がネットで検索してこられる方が多いです。

 

ボトックス治療は経験の豊富な歯科医師にお願いするようにしましょう

ボトックス治療は、お顔の筋肉の動きをコントローする治療。打つ薬の量や場所、濃度を誤ってしまうと、笑い方が不自然になってしまうこともありますので、治療を受ける際は是非ドクターの治療実績もしっかりと調べた上で受診されることをおススメします。