アマルガムをご存知ですか?
春日部市豊春駅前の歯医者、チャーミー歯科春日部でございます。
アマルガムという物質をご存知ですか?
これは、水銀と数種類の金属粉末を混ぜ合わせて出来た化合物で、少し前まで歯科治療に使われていました。むし歯を削ったあとに、アマルガムを流し入れて固めて治療していました。
しかし、アマルガムの主成分として水銀が約50%含まれており、健康被害が懸念され近年ではほとんど使用されなくなりました。
というのも、物を噛んだ時の摩擦だったり、そもそも体温くらいの温度に曝されることで少しずつ気化したり削られた破片を体内に入れてしまうことで内臓に水銀が蓄積する恐れがあるのです。
(ちなみにですが、水俣病などで問題になった水銀は正式には有機水銀といい、アマルガムに使用されている水銀は無機水銀といい、毒性が段違いではあります。しかし腸内細菌の作用で無機水銀だったものが有害な有機水銀に代わる事もあると文献で読みました。)
アマルガムという物質は安定しており、抗菌作用があると言います。40歳以上の方に使われていることが多いですが、口の中に入っているからと言って今すぐ症状が出るかと言われますと、そうとは言い切れません。
そうとは言え、長年体内に入れておくことで金属アレルギーを発症する可能性もありますし、水銀が長年にわたり蓄積されることによってめまいやだるさをはじめとした健康被害が出ないとは限りません。
加えて今多く使われている銀歯やセラミックの詰め物は削った面と詰め物を接着剤でくっつけますが、アマルガムは直接流し込んで金属の性質を活用して固めたもので、歯との接着性はありません。長年刺激を与え続けることで欠けたり削れたりするリスクがあり、二次カリエスの原因にもなります。
金属は劣化もしますのでまずは検診を受けてみて、状態はどうか、患者様自身はどうしたいかをよく話し合って治療方針を決めていけたらと思います。