ライフステージとビタミンD

春日部市豊春駅前の歯医者、チャーミー歯科春日部でございます。

 

歯に関係の深いビタミンDについてまた書いていきたいと思います。

今回は、ライフステージとビタミンDについて書いていきます。

 

成長期の子ども

●身長の成長
ビタミン D はカルシウムの吸収や骨の維持に必要不可欠な栄養素です。

特に成長期の子どもには大切なビタミンになります。

環境省の行った調査の参加者を対象に、 2 歳~4 歳時点での身長と体重と血中ビタミン D 濃度、日光への当たり方に関するアンケートを実施したところ、

ビタミン D 欠乏のない子どもの身長は年間平均約 8 cm 伸びていたのに対し、欠乏している子どもの身長は年間平均 7.4 cm 程度であり、血中ビタミンD 濃度と成長率の関連が明らかになったという研究があります。

 

●神経の発達
ビタミン D はビタミンでありながら、ホルモンとしての一面もあります。

ビタミン D 活性化酵素は脳の視床下部や小脳などにも
存在し、ビタミン D 受容体は脳の帯状皮質や海馬など
多くの領域のニューロンや神経膠に存在しているため、
神経の調節や保護作用、脳の発達などに関与しています。

詳細調査参加児を対象に、血清 25(OH)D値と神経発達を測定したところ、ビタミン D 欠乏群の男児において、認知やコミュニケーション発達の遅れがみられたとのことです。

歯や骨だけでなく、脳の発達にも大きな影響を及ぼしていることがわかります。

子どもは幼稚園や学校生活内でも外遊びや体育を多く取り入れられていると思いますが、日光に当たることはとても大切なことなのです。

 

妊娠期の女性

●妊孕性(妊娠しやすさ)
最近ではビタミンDと妊娠しやすさに関係があるのではということが分かってきました。

2010 年から 2016 年の間に妊娠を望む女性 522 名を対象に、血液検査と妊娠の有無について調べたところ、ビタミンD欠乏のない女性と比較して、欠乏している女性では受胎能が推定45%低下したという研究結果があります。

●流産リスクの軽減
ビタミンDと流産の関係も研究がされています。

ビタミンD 欠乏症と診断された女性は、ビタミン D が欠乏していない女性と比較して流産のリスクが増加したことがわかったとのことなのです。

妊娠中はビタミンDがそもそも不足しがちです。

なので、日光浴だけでなく食べ物などからも積極的に取り入れることが必要になってきます。

 

高齢期

●認知症対策
近年では、血液中のビタミン D 濃度と認知機能の変化について多くの研究がすすめられています。

2002年から2010年の間に登録された外来診療所の参加者を対象とした研究では、肌の色が濃い人は薄い人と比較すると有意に血清中のビタミンD 濃度が低いことがわかりました。

また、ビタミン D欠乏のない人と比較し、ビタミン D 欠乏と不足の人で記憶と実行機能が低下しており、ビタミン Dは認知症対策効果が期待されています。 

●サルコペニア対策
国立長寿医療研究センターが進める長期縦断疫学研究
で蓄積された疫学データを用いてビタミン D 欠乏と将来的な筋力の低下およびサルコペニア罹患率について調査したところ、ビタミン D 欠乏群では筋力低下が進行し、サルコペニアの新規発生数も有意に増加することがわかりました。

しかし、ビタミン D の摂り過ぎは、高齢者の転倒リスクにつながるという研究結果も出ています。 

高齢者で食事の補助としてビタミンDのサプリメントを
摂取している場合は、主治医にご相談ください。

 

ビタミンDが豊富な食品

最後に、ビタミンDが豊富な食べ物をご紹介します!

 

⚫︎鮭やいわしなどの魚類

⚫︎きくらげやしいたけなどのきのこ類

⚫︎乳、卵、肉類

 

など様々です。日々バランスの良い食事をとることが大切です✨